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絶食絶水(ぜっしょくぜっすい)のお話

お知らせ 2016.03.10


花粉症の皆さん、辛い時期になりましたね。
私、院長も花粉症デビューしてはや、10数年。毎年この時期は憂鬱です。

久々の更新になってしまったことお許しください。本日は日常の診療の中でよく聞かれることについてお話ししたいと思います。

診察の中で時々出てくる言葉で-絶食絶水(ぜっしょくぜっすい)-というものがあります。
これは手術や検査、あと嘔吐を繰り返していたりすると指示されたりすることがあるかと思います。
検査は消化器系の検査のことが多いのですが、これは単純に食事があると内視鏡や造影検査の邪魔になるからで、嘔吐を繰り返しているときは、原因を除去しないと嘔吐が止まらずより体力を消耗してしまうからです。

では、手術の時はなぜ絶食絶水するのか?特に術後も絶食を継続します。
これが皆様、手術が終わったのだからご飯をあげてもいいでしょ?入院中はご飯食べれないの?可愛そう、という思いになるのかなと思われます。
ただ、もちろんこれにも理由があります。手術中に腸の動きを抑える薬を使うことが多く(もちろん、心臓をしっかり動かす等の使用するほかの理由があるのですが)、胃の中に食事が残っていたり、また術後すぐに食べたりすると胃で食事が停滞して最終的に嘔吐してしまうことが多いのです。
しかも、麻酔(手術)後は、咽頭・咳嗽反射という肺に物(この場合、嘔吐物)が落ちるのを防ぐ反応が緩慢になっていることが多く、最悪、誤嚥性肺炎という命に係わる疾患を患うことになってしまうのです。

私たちも、お腹がすいているワンちゃんやネコちゃんに決してご飯をあげたくないわけでなく、上記の理由で手術後、食事をあげないのをご理解ください。

*これは草食動物には当てはまらないのでご注意を!


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