FIP治療
FIP治療
猫伝染性腹膜炎(FIP)は発症すると今までは、治療法も確立されていなく死亡率がほぼ100%という恐ろしい病気でした。
当院では現在、Molnupiravir(モルヌピラビル)、GS441524(英国BOVA社)を使用して猫伝染性腹膜炎の治療を行い、良好な治療結果を得ています。
【2023年成績】
☆ Molnupiravir(モルヌピラビル): 寛解率 96%(27/28)再発率 0%
☆ GS製剤(AURA):寛解率 100%(2/2) 再発率 0%
2023年はある程度、治療方法が確立してきて、治療成績が劇的に向上しました。
まだまだ、議論の多い病気・治療法ですので、治療薬内服量等その都度up dateしていく所存です。
FIPについて疑問がございましたら、まずはお問合せ下さい。
― 猫伝染性腹膜炎とは ―
猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)によって引き起こされる、腹水・胸水の貯留や神経症状を引き起こす、発症してしまうと致死率の高い感染症です。
猫伝染性腹膜炎の症状
ウェットタイプ(滲出型)
腹膜炎・胸膜炎による腹水・胸水の貯留がメインの症状になります。
それに伴い、運動不耐、発熱、食欲低下などの症状を引き起こします。
比較的診断がつきやすいのが、こちらのタイプになります。
ドライタイプ(非滲出型)
内臓に肉芽腫病変を形成、神経症状、ブドウ膜炎等を引き起こします。
こちらのタイプは早期発見が難しい事が多く、血液検査、画像検査等を組み合わせ慎重に診断していきます。
治療の反応が若干悪いのもこちらのタイプになります。
混合タイプ
その名の通り、ウェットとドライ両方の症状が出るタイプです。
腹水が存在しつつ、肉芽も形成をしたり、胸水とブドウ膜炎を併発するのがこのタイプです。やはり、ウェットタイプよりも治療に反応が悪い事が多いです。